お散歩トレーニングについて

犬とのお散歩は楽しいものですが、同時に散歩のお悩みも多いようです。散歩というと、犬は前に出ず横にぴったりつくように教えようとする場合もあるようですが、私はそうは考えておらず、もっと緩くかつ安全で犬にとって楽しい散歩ができるようにお伝えしております。

犬は前を歩いても良い

リードを引っ張るようにして歩き進めるのでなければ、どの位置にいても良いと考えています。もちろん、安全を考慮した上でです。交通量や人通りの多い場所、他人の迷惑になるような場合は、都度対応します。

匂いを嗅いでも良い

匂いを嗅ぐことは犬にとって自然なことですし、せっかく犬のために出かけた屋外ですから、できるだけ犬のしたいようにしてあげたいと思っています。その際、拾い食いや引っ張りなど安全が脅かされることに対して、必要なトレーニングを考えていきます。(リードでショックを与えたりすることはありません。)また、飼い主さんのタイミングで匂い嗅ぎを一区切りつけたい場合もありますので、そのような時のためのトレーニングも行います。

お友達犬との交流は必ずしも必要ではない

犬同士の距離が縮まるということは、人が思っているよりはるかに犬は緊張します。お友達ができれば飼い主としては楽しいかもしれませんが、犬はそうとは限りません。犬も人も楽しいのであれば、お友達との交流も良いと思いますが、見極めが重要です。なので、”お友達犬と仲良くさせたいのにできない”などのご相談には、無理して交流させないというお答えになることがほとんどですので、あらかじめご了承ください。また、他犬を見るだけでも大変!という場合には、うまくやり過ごせるようにお手伝いすることもあります。

ハーネスで

犬の首も大切な体の一部です。犬は苦しくない、痛みを感じないなどとは思わずに、人にするのと同じように配慮したいと考えています。犬の首に圧力が加わることで犬の健康を損ねる可能性もあります。そのため、犬にかかる力を分散させるハーネスでの散歩を推奨しています。とはいえ、ハーネスでも引っ張り続けたり、力が強ければ負担になりますので、引っ張ることなくお散歩できるように練習をします。ハーネスが引っ張りを助長するということはありません。ハーネスをつけることが犬のストレスになる場合には、別途考えていきます。

脚側を教えること

競技会などで見るぴったり横について行進するような作業は、普段のお散歩には必要ないと考えています。ぴったり横につくように教えることをゲームの一つ、または体操のような感覚として教えることはありますので、ご要望の際には実施いたしております。

ここに記載したことは、一般的に正しいか正しくないかなど、そういうことではありません。私はこのように考えていますので、出張トレーニング等をご検討の際に参考にしていただけたら幸いです。
お散歩に限らずですが、犬との生活はどちらが偉いだとか、上下も関係ありません。犬が前に出たら犬が偉くなるなんてこともありません。お互いに快適に暮らせるように考えていきましょう。またそうすることが、犬にも人にも楽しみとなりますように。