それは犬の性格ですか?

私の父がエディチャナにトリーツをあげながら言いました。「この子たちは食べ物を取り合わないね」と。

私の母は、チャナと遊びながら言いました。「この子は、ボールをちゃんと手に渡すのね」と。

それらは、この子たちの性格のせいではありません。

犬がする行動を見て、人は「この子はこういう性格」と判断してしまうことが多いように思います。でも、そうではありません。

チャナがボールを手に渡すようになったのは、それまでの私の遊び方が影響しています。エディチャナが隣同士に座り、トリーツを一粒つづ彼らにあげる時、彼らにトリーツの取り合いをさせないような与え方が影響しています。

今彼らがしていることは、もともと持っている性格のなせる技ではなく、それまでの生活の中で、そうすることで利益を得てきたことの多さに比例しています。

チャナは、ボールを手に渡すことで利益を得ることが断然多かったし、2頭でトリーツを食べる時も、自分の口にトリーツが運ばれることを待つ方が圧倒的にもらえる回数が多かったということです。

そういう風になってほしいな、そういう風に遊べたら楽しいな、そう考えて、私は犬たちに接しています。

それぞれの個体差は当然あります。同じレベルの刺激にさらされた時の反応の仕方は、犬それぞれです。

同じ月齢の子犬でも、足を触られた時の反応は違うでしょう。すごく抵抗する子もいれば、全く反応を示さない子もいます。見知らぬ者、事に出会った時の反応もそれぞれです。それが良い事か悪い事かということではなく、性格が強いか弱いかということでもありません。

そのような反応を見せた時、そのままでいてほしいということ、もしくは、もう少し違う反応をしてほしいということを見極めて、そうなるようが接し方をしていくということです。

 

エディがすごく吠えるようになったのも、チャナがキッチンの入り口の壁をカリカリ引っ掻くようになったのも、その時の私の行動が彼らの行動を維持しているのでしょう。大抵、私が立ってスマホをいじっている時や、キッチンでご飯を作っている時に彼らはそれをやります。その後の私の行動も大抵決まっている。さて、何を変えたら、彼らの吠えや壁を引っ掻くのをやめさせられるでしょうか?ということです。

私の習慣が彼らの行動を強化、維持していることは間違いないのですね。吠えるのも壁を引っ掻くのも彼らの性格のせいではなく、私のしていることのせいなのです。自分の習慣を変えるのって、大変・・・。だって、私だって忙しいんだもん!と自分へ言い訳しつつ、なんとかしたいなと思っているところです。